今年もメディア芸術祭に行ってきました。メディア芸術祭の応募条件は、2013年9月13日(金)から2014年9月2日(火)までの間に完成、または発表された作品ということで、既に別のイベントや商業作品として公開されている作品も応募できるため、2014年を代表する作品が鑑賞できるイベントです。ただし、今年はアート部門の大賞が該当なしとの事で、確かに全体的には少しインパクトに欠ける印象を受けました。
最も印象に残ったのは「のらもじ発見プロジェクト」という作品でした。ただし、これは既に東京TDC賞2014 RGB賞部門を受賞している作品ということで、メディアアートに関心のある方には既に広く知られている作品です。この作品の面白さは、看板の3文字から6文字程度の文字から、フォントの特徴を抽出し、50音のフォントを生成し、任意の言葉を看板にすることを可能にするというアイデアにあると思います。現在はフォント生成の部分は手動で行っているようですが、将来はこの部分を自動化するアルゴリズムも生まれるのではないでしょうか。この作品には無関係ですが、世の中には手書き文字からフォントを自動生成するソフトもあるようです。それから、twitterで#noramojiというハッシュタグを使って街にある味わい深い文字を集めようという活動も楽しいですね。ちなみに作者の一人の西村斉輝さんはインタビュー記事によれば、昔お笑い芸人を目指していたそうです。文化庁メディア芸術祭は2月15日(日)までです。